プロレスが教えてくれたこと

プロレス観戦歴28年で学んだことの教訓が中心。ニュースなども取り上げます。

教訓4:多様性の素晴らしさ【リング上の神様たち】

プロレスラーは多様性にあふれています。

 

古くからベビーフェイス(正統派)やヒール(悪役)という存在がいて。

スタイル別にも、力自慢のパワーファイターがいれば、丸め込みが得意なテクニシャン、空中殺法を扱うマスクマンや、蹴りや関節技が主体の格闘系レスラーなど、

様々なキャラクターやスタイルが存在し、見る人を飽きさせません。

 

例えばアントニオ猪木ジャイアント馬場
馬場の身長はとても高く(2m9cm)、猪木の顎はとても長い(長さ不明)。


もちろんルックスだけはなく、ファイトスタイルも異なり、
馬場はゆっくりだけどダイナミック、猪木は怒りや殺気を表現するいわゆるストロングスタイル。 

そこに、カブトムシ(メス)に似て短足だけど、怒った姿が男らしい長州力や、優柔不断で急に前髪を切るけど、イケメンでマッチョ体型がかっこいい藤波辰巳(辰爾)といったレスラーがいて。

 

武藤敬司にいたっては、グレート・ムタという別人格のキャラクターがあり、一人でベビーフェイスとヒールを使い分けます。

 

他にもジュニアと呼ばれる軽量級のレスラーや、マスクをかぶったレスラーなど

具体例を挙げればキリがないのですが、プロレスラーは多様性にあふれています。

 

そして、個人の好き嫌いを除けば、どのキャラクターやスタイルが一番といった順位の概念はありません。

どのスタイルでも基本的にはリング上では受け入れられる。

「みんな違ってみんな良い」という世界観です。

 

子どもの頃からプロレスを見ていた私は、自然と上記のような感性を持つようになりました。

「同じであることの共感」だけでなく「違っていることの面白さ」は素晴らしい。

 

違うことで、ワクワクするし可能性を感じ、試合がスイングしたとき(かみ合ったとき)は違ければ違うほど、感動します。

 

多様性やダイバーシティといった言葉も知らなかった約30年前に、

プロレスから学んだことです。

 

当時、聖闘士星矢というギリシャ神話をモチーフとした漫画も好きだった私は、

プロレスラーを「神話の神様たちみたいだな」と思ったりもしていました。

レスラーの人並み外れたルックスや常人離れした身体能力が、私にそう思わせたのかもしれません。

 

また、一神教ではなく八百万の神という日本古来の神観念も

子供心に影響していたのかもしれません。

 

多様性やダイバーシティの必要性が聞こえてくる現代に先がけて、

その下地としての感性を、プロレスから学ぶことができて良かったと思います。